薬剤師国家試験の出題基準、所謂、
どの科目・分野で、どのような内容を出題するのか?
という厚生労働省による規準が、
今後は変わっていくのかどうか?その見通しについてご質問
を何件か、当サイトの編集部へ頂いています。
ご相談を頂けました皆さま、有り難うございました。過去の
記事を調べてみると、
国家試験の出題基準に関係する話題は何度か取り上げていま
すが、それらの内容を踏まえて、
当サイトの編集部としての、出題基準の変革に関係する見解
をこの記事では述べさせて頂きます。
薬剤師国家試験の出題基準はそろそろまた、変化するのだろうか?
まず、薬剤師国家試験の出題基準が変化する可能性について、
厚生労働省の公式発表の内容は以下のようになっています。
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薬剤師国家試験の出題基準は、出題委員の担当者が試験の問題を作成
する過程で
- 出題範囲を常に妥当な領域にすること
- 問題の難易度の水準をほぼ一定にすること
等を目的として決められる基準で、
- 薬学の分野での学術内容の進歩
- 薬剤師の業務内容の変化
等に伴って概ね4年を目処にして内容の見直しを行なって、国家試験
の出題傾向の改善を図っていく
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2012年の第97回に6年制の新課程の内容になってから、
2015年の第100回で4年が経過しています。
従って、そろそろまた出題基準が新しくなるのかな?という
話題が世間で出回り始めていた時に、
2015年9月末、厚生労働省は主に
6年制の薬学部の課程を修了した薬学生の学力の現状と、国家
試験の出題内容が適切にマッチングできていないこと
を理由として、出題基準ではなくて合格基準点を変えると全
国に通達を出しました。
この改変によって、現役の薬学生の方達からは一見すると
「国試の基準が緩和されて、これからは合格し易くなる!」
という見方ができて、歓喜の声が出てきて結構、話題になり
ました。
ただ、細かく内容を検証してみると、そんなに薬剤師の国家
試験が大幅に合格し易くなって簡単になるとか、
そんなオイシイ展開なんかはある筈がないです。寧ろ、受験
生としては厚生労働省が合格基準点を変えてきた理由と、
受験する薬学生としての注意点等を明確に理解して受験勉強
の過程で活かしていくべきなのです。
実際に、厚生労働省は出題基準を変えて問題の難易度を下げ
て易しくするとか、そんなことは一切、
一言も言ってはいなくて、そのあたりの内情については ↓ の
記事で熱く語っておきました。
そして、薬剤師国家試験についてまことしやかに囁かれてい
る噂のような周期性の話題は ↓ の記事で
取り上げて、謎を解明する感じで事実関係等について説明し
てあります。
出題基準が変化する可能性については、厚生労働省の発表内
容に従って客観的に考慮して、
今後、1~2年の間に大きく変容する機会があり得ると当サイ
トでは考えています。
つまり、2015年の9月に合格基準点を変えておいて、第101回
や第102回あたりで経過観察をして、
国として望ましい全体の合格率や合格者数を安定的に確保で
きるかどうか?を厚生労働省はまず、視る訳です。
そして、その様子を観ながら、医療の現場での実情に沿って
出題基準を適宜、変えていく流れに
今後はなると考えられます。ですから、今、薬学部5年生以下
くらいで、近い未来に国試を
受験する予定の方達はそのつもりで受験勉強をしていくべき
状況であると言えることになります。
国試の出題基準が変わると問題の難易度は難しくなっていくのか?
出題基準が変化すると、科目や分野毎での出題内容が変わる
ので、暫くの間はまた傾向分析を改めてやる
ことになり、受験生としては対策を立てづらい面もあります。
しかし、それは全ての薬学生にとって
同じ条件であって、過去の問題の内容を参考にしながら演習
や知識の確認等の作業をして、慣れていくことで
乗り越えなければなりません。それから、慣れるまでの間は
問題の出題傾向が変わっているのですから、
難しく感じる場面が多くはなります。でも、設問の難易度が
一律に上がっていくとか、そのような事態は
一般にはあり得ません。巷では
「薬剤師国家試験はこれから年々、難しくなっていくから、
早く、一度で合格しちゃった方がイイっ!」
とかの発言も一部で見受けられますが、
国家試験の難易度が経年でずっと上がっていくこと等はあり
得ず、その理由については ↓ の記事をご参照下さい。
最後に、薬剤師国家試験の出題基準が4年制の時から6年制に
移行してどのように変わったのか?
各科目・分野の対応関係等を正確に知っておくことは受験生
として大切なことです。
例えば、当サイトで主に記事の題材にしている薬理学は、旧
課程では「医療薬学」という科目に
含まれていた一つの分野でしたが、新課程になってからは
「薬理学」という独立した一つの科目に
なっています。このように、旧課程での科目・分野が新課程
でどのように対応しているのか?
変化しているのかどうか?又は無くなっていたりするのか?
等の対応関係を一度、確認しておくことは
受験生にとって凄く重要な作業になります。疑問が生じたり
した場合には、いつでも ↓ の記事で確認されて下さい。
やっぱり近く、出題基準がまた変わって国試は難しくなっていくのか… (´;ω;`)
近い未来だと、コアカリキュラムが国試で新しくなる時(2021年の第106回)からは出題基準が大きく変わりますね
出題基準が変わると、4年制から6年制になった時のように、科目名や分野名だけではなくて、出題傾向そのモノが大きく変化するので要注意です
なんか、近いうちにまた出題基準が変わって国試が大変になるとか、ありそうだよね…
合格基準点よりも、むしろ出題基準がいきなり変わったりするとヤバいよね
そうですね
合格基準点は、合格し易くなるか?しにくくなるか?という指標ですが、
出題基準が変わると、問題の傾向が大きく変わることになるので、
受験生にとって対策を講じる為の負担が新たに重くのしかかることになり、
そして同時に受かるかどうか?という不安や怖さも大幅に増すことになりますね
とりあえず101回は易化だったから、102回ではまた難化するんだろうね…
連問(4連問とか)と複合問のこともあるしね
なんかまた2016年の秋くらいにポッと厚労省から発表があって、合格基準点がマイナーチェンジしそうな気がしてならない…
国試の出題基準がもし変わったら、新しい出題内容に慣れるまでは、しばらく難易度が上がったように受験生はみんな感じるだろうね..
でも、そんなのあんまり大したことじゃないよね
これに限らず国家試験について、「制度が変わった初年度は易化する」というのはよく言われています。6年制最初の97回も超楽勝でしたし。
となると今後また98→99→100回の時みたいに絞っていくでしょうね。
国試は薬剤師国家試験に限らず、どんな試験でも数年単位で
基本的には易化と難化を繰り返します
101回は史上最も簡単回なんて言われたので、今後もう少しは
難化させて、合格者数と合格率などの数値を厚労省が最適化
させていくのでしょうね
受験勉強なうです。ちょっと息抜きに読ませていただいてます。
本当にモチベーションの維持が改めて重要だなと思います。
僕を含め多くの受験生がぶつかってるのがまずは、量の多さだと思います。大学では予備校の授業を9月から行っていますがこれまた進む速度がめっちゃ早いです。毎日の勉強時間でカバーできる量ではないので、ここでみんな、僕含め、メンタルがやられてしまっているんだなと思います。
僕的には勉強をやり抜くモチベーションと、勉強量が50:50ぐらいで重要だなと思ってます。いろいろ言い出すとキリが無いですが、落ちても受かってもたかが国家試験。そんな気持ちを持ちつつ、不安な気持ちに引き込まれないようにがんばっていきたいと思っております。
コメントありがとうございます
受験勉強でモチベーションを強力に維持、向上させていくには
模試の成績などの他に、内面を含めて心身を日常で鍛えていけると
ベストですよ
多くの人はその発想にすら到達していません…
(大学ではそんなこと、教えてはくれないですからね)
毎日の忙しい課程の中で体力や精神力が消耗していくばかりだと、
やがて気持ちはあっても身体がついてこないなどの状況に直面する
ことになる可能性が高いです
その両者を本試験時にピークにもってこれなければ学力を最大限に
発揮することも到底無理だと、お分かり頂けるでしょう
頑張って下さい
来春、良い知らせを期待して待っています