ブランクある薬剤師の調剤薬局への再就職での最も効率的な勉強法
育児や病気、怪我、事故、事件、災害などの色々な事情でブランクの期間があって
調剤薬局への再就職を希望されている薬剤師の方達から復職に際して知識や経験と
スキルに不安があり、どのように勉強をして準備すれば良いのか?について相談の
連絡を頂く機会が当サイトではよくあります。そこでどのような勉強の方法が最も
無駄が無くて効率的なのか?の具体的なやり方を紹介させて頂く必要があると考え
ました。就職を目指す時に求職者の方達の誰もが悩む問題で参考にされて下さい。
ブランクの期間の為に忘れた知識や、その間に世の中に登場した新しい知識を学ぶ
には一般に以下の方法があります。弊サイトで読者の方達にヒアリングをして質問
をさせて頂いたところ、今までは以下の手段のいくつかをご自身なりに組み合せて
学習することで調剤薬局への再就職の準備をしてたとの回答が一番多かったです。
- 医薬品の情報の書籍
- 医薬品の情報の雑誌
- 医薬品の情報のサイト
- eラーニング用の教材
- 各種の研修会や勉強会
- 転職サイトの学習用の
コンテンツやセミナー - 職場での研修の制度
ただこれらの方法一つ一つであっても膨大な情報量があります。特に子育てがある
お母さんの薬剤師の方達にとっては皆さんがそれぞれに日常で忙しいので、あまり
勉強の時間をとれない内情がどうしてもあります。そして再就職の為の勉強では、
例えば大学の薬学部に入る為の受験勉強や、薬剤師の国家試験に向けての受験勉強
などと決定的に違う部分があります。受験勉強では『いつ・何を・どうする?』の
内容と手順が明確になってます。残り時間が決まっていて合格最低点を超えられる
だけの得点力をつける必要があります。それで試験の当日に基準となる点数を超え
れば合格できて学習は終わりになります。しかし復職の為の勉強ではその『いつ・
何を・どうする?』の見通しが世間的にハッキリしていなくて分かりづらいです。
だから遠回りをしたり、途中で挫折したりする求職者の方達が後を絶たないです。
子育てや病気などで数年くらいのブランクがある方達は、皆さんがまずは
新薬や、調剤報酬と薬価の改定などの知識の遅れを気にされていますね..
でも当サイトで説明してる方法で勉強をすれば乗り超えられますからね!
大学や国試を目指して受験生だった頃のことを少し思い出してみて下さい。いつ何
をどうするか?が明らかで期限を含めて必要十分な作業量が決まってたはずです。
それを学校や予備校の先生、先輩、同期の友人や知人などが教えてくれて、毎日の
やるべきことが明確に決まっていて、だから勉強に取り組みやすかったわけです。
従って弊サイトではそこに光を当てて誰にとっても分かりやすくて取り組みやすい
学習の方法をお伝えします。内定を得る前後でそれぞれにすべきことがあります。
ブランクの期間の目安とは?
『ブランクという言葉はどのくらいの期間のことを意味するか?』に関して読者の
方達から質問をよく頂きますのでお答えしておきます。調剤薬局やドラッグストア
と病院に製薬会社の経営者の方達にヒアリングをしてみました。ブランクの期間で
望ましい目安として皆さんが回答されたのは基本的には1年です。短い方が良いと
お考えになるのは当然です。そして薬機法の法改正が実施されて調剤報酬と薬価が
改定されるインターバルが2年です。薬剤師の方達が再就職を考える際にブランク
の期間の目安として大きな区切りになるのは実は2年間です。つまり企業によって
2年未満の休職期間がある方達と2年以上の空白期間がある方達とを分けてとらえて
査定をしたりします。ただ単純にブランクの期間だけで視るのではなくて、例えば
休職する前にどの程度の実務経験があったのか?は重視されます。ブランクが同じ
3年の方であっても、その前のキャリアが2年の方と10年の方ではやはり人事担当者
の方達の評価は全く変わってきます。そして薬剤師の資格は市場での需要が確実に
ありますので、例えばブランクが10年やそれ以上でも再就職を成功させてる方達が
普通にいらっしゃるのは事実です。ブランクの期間は復職の活動をする時に考慮を
される一つの要素ではあるとお考え下さい。長くなればそれだけ不利にはなります
が、でもその他の部分で評価を上げて内定を得て入職することは充分に可能です。
従って空白の期間だけを必要以上に気にして心配して、復帰の為の活動が消極的に
なったりするのは意味が無いです。手順を間違えなければ再就職は必ずできます。
出産して子育てをしながらブランクの期間が7年とかになってしまって、
そろそろ復職をとなった際に復帰ができるかどうか?で悩んでいました..
ただ資格と実務経験があって転職サイトに相談すればどうにかなりますね
内定を得るまでの勉強の方法
ブランクの期間に更新されてた知識は一般に以下の2つだけです。多くの薬剤師の
方達はブランクの前に現役で働いていた頃に使っていた知識を取り戻さないといけ
ないなどと考える傾向があります。すごい人になると国家試験の受験勉強をしてた
頃に使ってた教材を復習し始めたりします。でもそんな学習方法は間違ってます。
- 新薬と既存薬の添付文書に書かれてる知識
(新薬は平均で100個前後が毎年承認され
続けています) - 薬機法の改定による調剤報酬と薬価の変更
(この法改正は2年に一度実施されます)
そのような勉強のやり方が何故間違っているのか?をちょっと考えてみて下さい。
こちらの記事では調剤薬局への再就職を希望してる求職者の方達向けの勉強方法を
紹介します。上記の2つの知識はいわゆる『薬剤師の業界の最新の現状』を知る為
の知識です。でも次の職場でいつも要る知識とは必ずしも限りません。ざっくりと
今の調剤薬局の業界ではどんな新薬が出回っていてよく売れてるのか?などの事実
が分かるだけです。しかし調剤薬局で復職をする薬剤師の方達に必要なのは、その
職場で使ってる採用医薬品リストに載ってる薬の、添付文書レベルの知識があれば
問題無く調剤の業務をこなせることになります。逆に言えば、その他の今の市場で
流行ってる新薬や新しい治療法などの知識は必要無いと言い切れます。何故なら、
求職者の方達がこれから復帰して就職をする予定の調剤薬局では直接的に使わない
知識だからです。無駄な知識を増やす為の勉強をしないように注意されて下さい。
従って再就職を目指す活動を始めて内定を得る前にすべき勉強は調剤薬局での業務
の経験があるなら昔の採用医薬品リストに載ってた医薬品の添付文書に書いてある
知識の復習が最も効率が良いです。調剤をした経験が無い方達は空白だった期間に
発売された新薬と、調剤報酬や薬価がどのように改定されてきたか?をざっくりと
深入りしないで書籍や雑誌、ネットで調べて勉強していて下さい。分厚い本や教材
などを全て学習するのは無駄になりますので注意して下さい。例えば薬学生だった
頃の勉強の方法を思い出して下さい。各学期での定期テストや卒業試験と国家試験
などで常に過去問題から出発して、残り時間で間に合うように手順を決めてテスト
に向けての学習をしていたはずです。それ以外のルートでやると合格点を取れない
場合が多くなってしまいます。具体的にオススメな教材は以下のようになります。
読み始めたり、その他に家の近くでやってる研修会などに沢山行き始めて
復職した後に聞いてみたら、それらは無駄だったとやはり言ってましたね
日常の調剤業務で使う最新の医薬品の添付文書の情報は下記のサイトで見れます。
特に新薬は添付文書の他に製薬会社の医療関係者用ページで知識を深められます。
薬剤師の方達が知っておくべきな医薬品関係のニュースは以下で配信されてます。
調剤薬局での調剤の業務で扱う医薬品の情報を調べる為の辞書としては下記の2冊
がスタンダートな存在で、年度版になっていて使いやすい方を選択されて下さい。
今日の治療薬は臨床の現場で使われてる最新の医薬品を薬効群毎に解説してして、
さらに便覧の形で使いやすく編集されてます。新しい話題も随時追加されてます。
治療薬ハンドブックは年度版の書籍で最新の医薬品の添付文書と、その他の詳しい
情報を素早く調べられて臨床の現場の処方の業務で役立つように工夫されてます。
本の他にスマホのアプリがついていて、医薬品の情報の検索がよりスムーズです。
処方ポイントや薬剤ポイントと指導等の項目毎に分かりやすく整理されています。
『今日の治療薬』と『治療薬ハンドブック』は調剤の業務をする上で薬剤師の方達
が必ずどちらかを現場で手元に置いて常に使ってるくらいに必須のバイブルです。
薬剤師の方達が自主的に勉強できるeラーニング用の教材は以下の3つが有名です。
- メディカルナレッジ
- JP ラーニング
- MP ラーニング
薬剤師の方達が学習する為の研修会や通信講座などは主に下記の4つが有名です。
勉強会は地域の薬剤師会や医薬品の製造メーカーと病院などが多数主催してます。
- 公益財団法人 日本薬剤師研修センター
- 公益社団法人 日本薬剤師会
- 一般社団法人 日本女性薬剤師会
- アポプラスステーション株式会社 ママ薬
そして以下の2つの転職サイトでは再就職を支援する為のプログラムがあります。
内定を得た後での勉強の方法
調剤薬局で内定を得られて働くことが決まったら、その職場での採用医薬品リスト
を頂いて下さい。通常の調剤薬局であれば採用医薬品リストは500~800品目程度
です。その医薬品の効能・効果や用法・用量、相互作用、副作用、警告、禁忌など
の情報をざっと見ておいて下さい。そして入職した後に日常の業務でよく調剤する
医薬品から優先して添付文書と、『今日の治療薬』または『治療薬ハンドブック』
を用いてしっかりと知識を身につけていって下さい。新しい職場で使用してる採用
医薬品リストの内容は全て分かってる状態にする必要がありますので、その状態を
実務の中で目指して下さい。この流れで勉強をすれば必要十分な内容と言えます。
調剤薬局で仕事をした経験がある方達なら、再就職をした後に業務の内容に慣れて
いきやすいです。もしその経験が無くても、例えば前職がドラッグストアでOTCの
経験しかなくても問題は無いです。OTC併設型の店舗ではなくても、調剤薬局では
OTCに関する相談をお客様からよくされますのでOTCの稼働の経験を活かせます。
ドラッグストアで働いた経験が無い薬剤師の方達はOTCの知識をほぼ持っていない
為にドラッグストアで就業していた経験を逆に有利に活かすことができます。また
勤務時間が長くなる傾向があるので体力的にはドラッグストアの方が調剤薬局より
大変だし、接客でのコミュニケーション能力も経験を活かせるので復帰が楽です。
またいきなり正社員で再就職をするのがちょっと重いと感じるなら、非正規雇用の
派遣やパートとアルバイトで仕事を始めてみてその現場で求められるスキルを勉強
していくのも良い学習の方法です。正規雇用だとどうしても責任やプレッシャーが
大きくて、こなさないといけない業務が多岐に渡りますので検討してみて下さい。
が不安を訴えて私どもに相談をしてきて下さいますが、まずは派遣などで
軽めに復職をした後に上記のやり方で学んでいくと乗り超えやすいです!
まとめ
育児や病気などの理由でブランクの期間が数年程度あって、調剤薬局への再就職を
希望してる薬剤師の方達が入職をする前後でどのように知識や経験とスキルなどの
補習の為の勉強をすれば良いのか?の方法を具体的にお伝えしてきました。基本的
に以下の2つだけで良くて、1をざっくりと、2をしっかりと正確に覚えて下さい。
- 医薬品の業界で空白の期間に話題になっていたこと
- 調剤薬局での採用医薬品リストにある医薬品の知識
薬剤師の皆さんが薬学生だった頃に例えると1は就活の面接などで聞かれる時事的
なニュースのネタで、2は各種のテスト勉強で使っていた過去問題に当たります。
因みに本質をぶっちゃけて申し上げてしまうと、上記でさらっと紹介させて頂いた
eラーニングの教材や研修会、通信講座、転職支援サイトで使える教育と研修の為
のコンテンツなどは過去問では無いので補助的に利用してみる程度にして下さい。
例えば長大なeラーニング用の教材を全て身につけようとしてガチで学習するとか
はテストに直接は出にくい知識を必死で身につけることになり、無駄が多いです。
次の職場での日常の調剤業務で使っている採用医薬品リストだけが過去問題です。
受験勉強と同じで、調剤薬局の実務の現場で直接的に使用してない医薬品の知識を
いくら復帰の前後で身につけていても結果には結びつかないので注意して下さい。
あと余談ですが、新しい職場での研修はほとんど期待はできないと実情を分かって
おいて下さい。新卒での新人研修とは違い、中途で採用されて入ってきてブランク
がある薬剤師の方達向けに、個人の知識や経験とスキルの状態に合せて研修の体制
を万全に用意しておくゆとりはどこの調剤薬局にも現実問題として無いからです。
巡り会せに恵まれれば丁寧な研修の担当者がいたり、親切な先輩や同僚などの周り
が教えて下さることもあり得ますが、それは当たり前ではないと理解して下さい。
それと知識は採用医薬品リストを利用してある程度は独学で予習しておけますが、
経験とスキルなどは実務の中で身につけていくしかないと覚悟して臨んで下さい。
以上の内容を読者の方達が着実に実行することで仕事に無事に復帰できますように
と願って応援しています。勉強の方法について何か質問や相談などがありましたら
いつでもお気軽に下記の専用のフォームからご連絡をされて下さい。タイミングと
やり方を誤らなければ調剤薬局への再就職は円滑にできますので頑張って下さい。
それから再就職の為の活動では未経験であったりブランクの期間が長くても歓迎を
して頂ける非公開求人の案件を沢山紹介して下さる転職エージェントサイトによる
支援が不可欠です。休職していた期間が長いと、それだけハンデが大きくなります
ので、例えばハローワークや薬剤師会などで探すだけでは復職が難しくなります。
何年も経っていて調剤の現場でついていけないかも?などの悩みを抱えて
いらっしゃることが多いですが、転職サイトの担当者と本音で向き合って
相談をしながら活動を進めていければ必ず内定を得られるので大丈夫です