「初見耐性スキル」という言葉は、薬学生の皆さんにとって
見慣れない言葉かもしれません。
大学や予備校等でも普通に聞いたことはないだろうと考えら
れます。しかし、薬剤師国家試験に向けての
受験勉強の、特に最終段階では演習の作業をする時に必ず意
識しておくべきことです。
この記事では初見耐性スキルの定義と、その身につけ方、練
習の方法等について具体的にお話をしておきます。
目次
薬剤師国家試験の受験勉強で必須な “初見耐性スキル” の定義
「初見耐性スキル」というのは、結構、受験勉強をやり込ん
でいて、模試等でもそれなりに
良い点数を取れていて、最終調整をしようとしているような
薬学生の方に関係する事柄です。
例えば、回数別過去問を演習していて5~7年分を3周くらい
すると、問題文や答え、解き方(要は解説の中身)、
関連する周辺の知識、各ページにある図表の位置と記載され
ている情報、配色等を自然に覚えてきますよね。
そうすると、何周もしていて覚えている問題については解き
方が確かにパッと瞬間的に思い浮かぶようにはなれます。
しかし、その反復の作業ばかりを演習の中でしていると、新
しく見た問題への対応力が低下してきてしまいます。
厚生労働省によると、薬剤師国家試験では過去問を活用して
いる問題が毎回、一定の割合で
本試験では出題されることになっています。でも、受験生に
とっては、よっぽど過去問の演習等に
深く習熟している方を除けば、基本的には全て、初めて見る
問題のように感じるのです。
つまり、
過去問の出題パターン(解き方)等を覚えていくのと同時に、
初めて見る問題への対処能力を磨いておく必要がある
ことになります。
演習をしながら、一度、見たことがあるような内容(条件設
定)の問題を増やしていく努力をするのと同時に、
まだ全く見たことがないような設問を解決する力もある程度
は意識して身につけておかないとマズイということです。
そこで、「初めて見る問題への対応スキル」のことを便宜上、
当サイトでは 初見耐性(スキル)と呼んでいます。
薬剤師国家試験で同じ問題が再び出題されることはある?
因みに、薬剤師国家試験では過去の問題がどのくらい利用さ
れて、どんな出され方をするのか?
も、受験生的には非常に大切な話題ですので、↓ の記事で取
り上げてまとめておきました。
「初見耐性スキル」は、一般的な言葉を用いれば、ほぼ「応
用力」と言い替えられます。
初見耐性スキル ≒ (得点力としての)応用力
当サイトの編集部の担当者でも経験があるのですが、合格率
が10%を普通に切っているような、所謂、
難関とされている国家試験を目指して受験勉強をしていて、
念入りに何周も過去問等を使って演習している時に、
見慣れた問題ばかりをやっていると、”初見耐性” が知らない
間に低下していきます。
それに気づかないまま本番を迎えたりすると、思ったよりも
全然、点数が伸びなかった… orz
という展開になることも普通にあり得ます。
従って、
既知の解法パターンの理解や暗記と同時に、必ずある程度は
新しい問題に触れる演習の作業を同時に続けていくべき
という結論になります。この練習を怠ると応用力を充分につ
けられなくて本試験前に不安になったり、、等もあります。
ご注意下さい。
受験勉強の最終段階での、初見耐性スキルのトレーニング方法
本試験の試験会場では、初めて見る問題に対しての耐性を培
っておかないと、
誰であっても例えば、新薬や、最近、話題になっている新し
い治療方法、新傾向問題等を見て
ゲキ難(げきむず)に感じたりしてテンパってしまって、心
が折れて取り乱してしまうような場面が想定されます。
「この問題って、今までに見たこともないし、過去問よりも
すごく難しくね?」
なんて思える問題が、例えば10題くらい連続で続いたりする
と、普通の人は凹んで、
弱気になってしまったりする訳です。という事情があるので、
とにかく普段の受験勉強では、
過去問からどう問い方を変えてくるか?を想像しながら演習
することが重要です。
例えば、
「Aについてはよく知っているけど、でもちょっと視点(切り口)
を変えてA’みたいな聞き方をされたら、答えられないな…」
みたいに思えたら、
その問い方を書いておいて、考え方と答え等を一緒にその箇
所に書き込んでおくのです。そのような
思考(解法)パターンを増やしておければ、それが多い程に、
ご自身で対応できる類題の数が増えていくことになります。
そして、”初見耐性スキル” を身につけていく為の具体的な練
習方法ですが、
例えば、薬剤師国家試験用の模擬試験の問題集を購入してお
いて、3回分くらいとか、
直前期まで手をつけないで残しておいて、本試験が近づいて
きている時に一定のペースで
自力で全て解いてみて、肢別吟味までして解説をきちんと確
認しておくとか、
もしくは、10年分くらい収録されている回数別過去問を2~3
回分、ランダムに選んで、
演習しないで残しておいて、直前期に初めて見る問題として
自力で解いておくとか、
そのような調整の仕方を推奨しておきます。上で書いている
ように、自身にとって
知識や解き方が既知である問題の数を増やす努力と同時に、
初めて見る問題への対応能力を
錆びさせないように常に練習しておくことを、当サイトでは
強くオススメします。
それから、受験勉強の過程で基本となる、過去問題を用いて
の繰り返し学習の流れは ↓ の記事で語ってあります。
ご参考までに、「肢別吟味」という言葉の意味や、演習の時
に実践する要領等については ↓ の記事をご参照下さい。
新傾向問題等の、時事的な話題の問題に対しての勉強方法
薬剤師国家試験で法改正事項や新傾向問題、新しい医薬品、
話題になっている
新たな治療方法等が出題される、所謂、時事ネタの設問は、
受験生が独学で準備を
必要十分にしきれる性質のモノではありません。そのあた
りの事情については ↓ の3記事で詳しく説明しています。
- 薬剤師国家試験で、4つの時事的なネタの問題への適切な攻略方法とは?
- 薬剤師国家試験での時事ネタ対策で要注意な緊急安全性情報と安全性速報
- 薬剤師国家試験の衛生や法規等で出題される法改正事項の問題の対処方法
この記事でご紹介した初見耐性スキルを気にするまでにな
れている受験生の方は、
実はもう合格までかなり近い位置に近づいている人です。
最終調整をしている途中で忘れてはいけない
練習についてお伝えしたこの記事のノウハウを是非、忠実
に実践されて、↓ の記事で表現しているような
状態に到達することで、全ての読者の皆さんに晴れて合格
を手にされてほしいと願っています。
過去問をやるのに今は精一杯だけど、試験の前になったら新しい問題を解くことも覚えておきます
適度なペースで新規の問題を解くことを続けていければ、本試験で必ず効果があります
頑張って下さい
応援しています
過去問をけっこう何周もやり込んでると、問題を覚えてきちゃって、でもそれでずっと最後までいくのはダメってことなんだね
初見耐性については、真面目で早くから受験勉強を続けてきて、
模試でも良い成績をずっと取ってきたような薬学生さん達が
一般に陥り易い失敗と言え、お気をつけて下さいね
初めて見る問題って、でもたしかに難しく感じること多いよね
とゆうことは、まだ練習不足なんですね
ガンバらないと
これは全く知りませんでした..
101回の前にこのサイトに出会えていれば、、
結果は変わったかもしれません
残念です
5月からリベンジのためにまたガンバります!! \( ‘ω’)/
直前になって最後の最後で、こういう視点は確かに大切だね‥